日月の池(じつげつのいけ)
谷地の湧き水を、石垣を築いて池にしている。また、近くには井戸もある。山上の城といえば、水は生命線。そのため、湧き水を利用したり、各城塁の石垣の基礎石溝からの雨水を集め、当時は、ひさごの滝からきれる事のない清水を、この池・井戸へと流れるような仕組みにしていたのだという。日常の用水や、篭城のために備えられた水で、枯れることはない。今は改造され、地下の土管から池に引水されている。
なお、井戸の底には大きな岩盤を埋めており、その岩盤には「日月の彫り物」があるという。日月の池とよばれる所以である。
また、現在は城跡の補修が行われているために確認することはできないが、かつては日月の池と大手門側の石垣は非常に薄いものであった。これは、いざという時にはこれらの薄い石垣を崩して、雪崩のように水を放水し、敵勢を殲滅するための知恵だったのであろう。
この池も近年、近代的に改造されてしまったが、10年ぐらい前までは穴太積みの池脇積みで造形されており、亀島と言う中の島を備えていた。
↓写真① 日月の井戸と池。
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